COMPASS工法(COMPAct Support Structure method)は、小断面のアンダーパス(歩道、水路等)の構築を安全に、速く行うための非開削立体交差構築工法です。
刃口のルーフ先端に取り付けた地盤切削ワイヤーにより地盤を切削しながら、刃口内で掘削を行い、刃口の後方に連結されたプレキャスト函体を推進します。刃口本体より前方の切削溝(地盤切削ワイヤーが地盤を削ってできる空間) に刃口のルーフを挿入するため、土の取り込み過多や刃口による支障物の押上げを防止し、上方地盤への影響を極限まで抑えることが可能です。また刃口は、方向制御可能な姿勢制御アダプターを有しており、品質(精度)の高い施工が可能です。
適用範囲
(1)施工延長(地盤切削延長):制限なし
(2)断面形状:内空3.5m×3.0m程度
(3)対象土質:砂質土、粘性土、礫または玉石混じりの土質
(4)土被り:ガイドパイプの天端~0.3m以上
安全性
刃口前方の切削溝にルーフが先行貫入されるため、取り込み過多による上方地盤の陥没や、支障物の押上げによる隆起を抑制することができます。地表面の影響が少ないので低土被りでも施工が可能です。地盤切削ワイヤーにより地山を切削するため、礫や支障物にも適応できます。
施工性
刃口に地盤切削機構を装備しているため、施工途中に地盤切削ワイヤーの交換が可能です。
経済性
刃口は分割解体可能な構造としているため、到達側の作業ヤードに制約がある場合、小規模な到達立坑(函体幅+2.4m×延長2.0m程度)内で刃口を解体し、函体内を通し発進側で回収が可能です。